2009年2月28日土曜日

おくり人

アカデミー賞外国語映画賞受賞ということで再演となった「おくり人」を夫婦で見てきました。50歳を越えていいと思ったことのひとつにどちらかが50歳以上の夫婦はいつでも2人で2,000円で映画を見られること。半年ぶりくらいでのデートかもしれません。
江別のシネコンで見たのですが、会場は結構埋まっていて、アカデミー賞受賞の効果なのでしょうね。しかしいつも見る映画と違い、平均年齢の高いこと!奥さん曰く「おくり人でなくて、おくられそうな人ばかり」。言い得て妙でした。確かに60歳以上が半数を超えていて、中には足下もおぼつかないようなお年寄りも。
世界各国でテロや紛争で人の命が簡単に奪われているいる現在、ひとりの死を丁寧に扱う、そしてあの世に送り出してあげる、そうした話が人の心に安らぎを与えている、そんな感じかもしれません。
私が特に気に入ったのは、2人の主役のひとりである広末涼子の成長ぶりでした。せりふではなく、その場面を意識した、自然と醸し出される雰囲気や主役の元木君の気持ちを雰囲気で代弁しているような役づくりには本当に感服しました。

こたつ

今年の冬から何十年ぶりかにこたつを使っています。
使うようになったきっかけは昨年の異常な灯油高、石油ストーブよりもこたつの方がエネルギー消費は少ないだろうと購入しました。何でも今冬はこたつがブームとか。私と同じことを考える人が多いという証拠です。
こたつは私の7畳の書斎に設置していますが、これがなかなかいいものです。頭寒足熱なので、本を読んだりするのにはうってつけです。ただ最近は10時頃帰宅してから、こたつに入ってビデオを見ることが多く、あまりの気持ちよさに、ウトウト、最後までなかなか見られません。
結局この冬はストーブには頼らずこたつ1本で過ごせそうです。先人の知恵には敬服しますね。

2009年2月22日日曜日

吹雪

昨日・今日と私の住む北広島は吹雪模様で、1日に何回も除雪作業に追われています。そのたびに汗で濡れたTシャツを取り替える始末。ただ、近所の人たちも一緒の作業なので、声を掛け合いながらそれなりに楽しくやっています。
気がついて見れば来週で2月も終わり。来月はもう弥生・3月。3月といっても北海道はまだまだ冬の最中で、私の仕事は1年で一番忙しい月を迎えますが、ニュースで全国各地の春の便りを聞けるかと思うと少しは気持ちも軽くなります。

2009年2月21日土曜日

北海道花暦・続編

昨年の8月から発売を開始した「北海道花暦」。発売といっても本業が出版業ではないので、仕事の暇を見て販売店に営業していくという感じ。ただ制作も手作りなので、あまり急激に売れても制作が追いつかないので、これくらいのスピードがちょうどいいかもしれません。それでも昨年の約5か月で5,000部ほど売れました。なかでも札幌市内の大型文房具店では、カレンダーコーナーにおいて貰い、担当者も驚くほどのハイスピードの売り上げということ。1店舗では一番売れた場所でした。
年があけると予想通り、販売のスピードも落ち着いてきました。最近はたまにブログ探索をしているのですが、「北海道花暦」に対する書き込みも見られます。多くは植物や花の絵であることや、それらが手書きであることが好感されているようです。
中にはメールで、「こういうカレンダーを作って欲しい」という要望もありました。例えば、鉄道ファンの方から「鉄道関連カレンダー」。あるいは「きのこカレンダー」や「釣りカレンダー」など色々です。ただこのカレンダー、とにかく366点の素材集めが大変で、出来の約9割は決まってしまいます。私としては以前にも書き込みしましたが、「美しい自然の中での北海道らしいくらし」をテーマにしたカレンダーを作っていきたいと思っていますが、他にも何か良いテーマがあればお知らせください。

2009年2月12日木曜日

アフリカレポート


松本仁一著「アフリカレポート」を読んだ。なぜ読んだかと言えば、知り合いの女性が海外援助の仕事で、3月からタンザニアで3年間働くことから、あまり興味のなかったアフリカについて少しでも知っておきたいという単純な動機からである。彼女は昨年ようやく経済学のドクターを取得し、これまでもアフリカをフィールドにに調査をしてきた。ブルキナファソ、セネガル、南アフリカと渡り歩いている。
「アフリカレポート」の話に戻ると、政権の腐敗と大衆の極貧、それがゆえの紛争の状態化が何とも痛々しい。同書によるとアフリカの国々は以下の4つのタイプに分類できるという。
①政府が順調に国づくりを進めている国家(ボツワナくらい)
②政府に国づくりの意欲があるが、運営手腕が未熟なため進度が遅い国家(ガーナ、ウガンダ、マラウィなど10か国程度)
③政府幹部が利権を追い求め、国づくりが遅れている国家(アフリカで最も一般的で、ケニア、南アフリカなど)
④指導者が利権にしか関心をもたず、国づくりなどはじめから考えていない国家(ジンバブエ、アンゴラ、スーダン、ナイジェリア、赤道ギニアなど)
特に、ジンバブエは独立から20年程度は順調に発展し、特にアフリカでは農業国として最も豊かな国だったのが、今回選挙で敗れたムガベ大統領の腐敗により10年程度で一気に最貧国となってしまった例は、全く痛ましいとしか言いようがない。
アフリカの例は極めて厳しく、どこから手をつけてよいか分からないほどのものであるが、アメリカなどでは政府の腐敗こそアフリカほどではないものの、巨大民間企業等等からの多大の寄付やロビー活動等により、先にも述べたように、大企業にとって有利な「新自由競争」により、貧富の差が大恐慌以前に逆戻りしたと言われるほど拡大してきている。ある統計では、貧富の差の世界ランクでは、アメリカが第1位で、日本が第2位という。アフリカの事例は全く別の世界の話ではなく、明日の日本の姿かもしれないのである。

人生の緊張感

ここ1年間は、仕事上でも私生活でも大きな変化があった。
仕事では、昨年初頭からの道路特定財源や公共事業に関連した議論の中で、コンサルタント業界の経営環境が大幅に悪化したきた。その上、行政や公共事業に対する施策提言を行うのが主な仕事であるので、国全体の行政や公共事業に対する意識が大きく変化してきているため、仕事に対する基本的な価値観が大きく揺らいでいることは否めない。その結果、仕事との距離が以前より大きくなっているような気がして、何となく緊張感に欠けているという感じがしている。
私生活では、下の娘が昨年ようやく就職して、長男ともども親の最低の役割を終えた。それはそれで良かったと思う反面、これまで色々と辛いことも、家族のためと頑張ってきた気持ちのつっかえ棒がなくなったような、いささか気が抜けた感じがする。
多分55歳という年齢のせいもあるのだろうが、生きて仕事をしていく上でのやりがいといったものを見失っているような気のする今日この頃である。

2009年2月1日日曜日

喜寿

母親の76歳の誕生日をした。本当なら2月5日なのだが、休みの日ということで繰り上げの誕生日である。数え年で77歳は喜寿となり、本人は想定外の長生きというが、最近はとみに健康志向であるので、まだまだ生けそうである。かえって私の方が先に逝ってしまいそう。
誕生日にはいつものように、手巻き寿司とバースデイ・ケーキのお決まりの2点セット。奥さんからはトレーナーをプレゼント。一番下の妹家族も来て、子供が小さいのでいつもの喧噪。長男が自閉症気味で、最近は学校への行けない日が多いらしい。私の長男も鬱病を高校以来患っているが、それよりも重症のようである。
とにかく喜寿を自分の子供や孫たちに囲まれて迎えられるというのは、とても幸せな老後だと思う。私たちの老後は多分こんな風にはいきそうもない。果たして20年後どういうことになっているのか。また世界や日本はどうなっているのかとても不安な気がする。